Chapter1 へっぽこ研修医と観客たち その3(1)
僕は再びサンシンを持ち直し「さいんする節」を演奏することにした。この曲が「高平良萬歳」のフィナーレを飾る。こんな歌詞だ。
京の小太郎(ちょうぬこたろ)が作(ちく)たんばい/尻ほげ(ふぎ)破れ手篭(やりてぃる)/緒挿げて(をぅーしぎてぃ)/板切り目貫(いたちりみーぬき)/乗り来る(のいちちゃる)/みいはあはあと/しいちゃうんちゃうん/行脚講主や(やんざいごーしゃー)馬舞者(ぅんまめーさー)/猊子(げーじ)舞(も)うた/獅子舞(も)うた/斯に有る(かねる)物(むぬ)御目掛け(うみかき)たみ/可笑(うか)しやばかり/したりがちゃうんちゃうん/やあちゃうんちゃうん
これまた難解な歌詞が並んでいる。
京の小太郎という人が作ったのです。けったいな乗り物に乗って来た遊芸師ですよ。馬も扱えば、猊子(げいす)(怪しげな人形)も獅子も扱いますよ。このようなものをお目にかけましたけど、おもしろかったでしょ? なんてこと言いながら、兄弟は見事に親の仇を討って意気揚々と引き揚げるのでした。ちゃんちゃん。
…って感じでしょうか。
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